ブレンドイメージコラム
 
　偏差値35から東大を目指し、現役東大生に勉強の仕方を聞きまくり、二浪して見事合格した方が見出した「頭がいい人」の定義とはなんだと思いますか？ 東大に合格するレベルとなると、両親の遺伝子や子供の頃からの環境などをイメージしますが、実際にはそれらはほとんど関係なく、「目がいいかどうか」がポイントだと彼は気が付きます。これは、単純に視力がいいという意味ではなく、普段何気なく目にしているものに対して興味を持って観察しているかということらしいのです。
　例えばKing Gnuの「白日」という曲は、「時には誰かを 知らず知らずのうちに 傷つけてしまったり 失ったりして初めて 犯した罪を知る」という歌詞です。これは、無実が明らかとなり疑いが晴れるという意味の四字熟語「青天白日」をモチーフにしています。そしてこの熟語はよく大学入試に出題されるもの。つまりこの曲がわかっていれば、あえて暗記をしなくても難しい四字熟語を自分のものにできるわけですね。
　頭がいい人は、こういうふうに身近な物事から学びを得ているというのです。机に座って学ぶことだけがすべてではないと。この話しを聞いて、ふと思い出したのが「美しき緑の星」というフランス映画。サラダに入っていたレタス菜の葉脈を見て、自然の仕組みを見出し覚醒するシーンがあります。この世界の、宇宙の仕組みは実はいろんなところに情報があって、それに気づきさせすれば誰でも「頭がいい人」になり、「覚醒した人」になれるのだと思います。
　しかし、今の私たちは時間に追われ、やるべきことをこなすだけで精一杯。小さなサインを丁寧にキャッチする余裕がなくなってしまいました。そして気がつくと、身体や魂からのメッセージさえも受け取ることをやめてしまい、がむしゃらに前に進むだけの人生を歩んでいたりします。そんな私たちに、「立ち止まって」と教えてくれているのが不調や病気です。でも、ちょっとした不調や病気では身体へ意識を戻さなくなった私たち。
　ついに魂は、最も効果がある「がん」という切り札を出してくることもあります。がんの宣告を受けたら流石に立ち止まらずにはいられません。そこでなにをすべきか？ いままで何を見ていなかったのか？ もしかしたら、お金のために生活をしていたのではないのか？ 私たちの心身と魂は、自分にもっともダメージがある表現を使って病気を作り教えてくれます。 病気になると健康のありがたみがわかるといいます。もちろんそうなのですが、「思った通りにいかない」状況は、これまでのやり方では通用しなくなったという意味もあるのだと思うのです。
　つまり、魂が成長してもっと違う次元に進むタイミングというメッセージだと受け取れます。私たちの身体は年齢とともに経年劣化していきますか、お手入れ次第でいい仕事を続けてくれます。魂には老化がなく、体力の限界を感じた頃から逆に急成長していくとシュタイナーは言っています。とすると、50歳前後からはこれまで以上に魂が頻繁にメッセージを送ってくるわけですね。それが病気や不調だとすると、身体が劣化した結果病気になるという考え方は、なんだかちょっと違う気もしてきます。私たちは何歳になっても成長し続けられる。
　そして本格的な成長期は50歳前後からだと考えると、今まで見えていた景色が一変し、すべてのものがキラキラ輝いて見えてきます。まさに目からウロコが落ちた瞬間。私たちには、目の前のものに関心を持って観察をするという、魂にとって大事な時間が必要です。お茶の時間を持つことで、その大事な時間をもつことができると思っています。
　今月のブレンドは、停滞を解消するイメージで整えました。夏の暑さは魂を活性化し、これまで後回しにしてきた心の問題を顕在化してくれます。ただ問題は湿度。湿はとにかく重いため、体内の循環がうまくいっていない場合には、重濁という「重く、濁る」症状が現れます。身体は重だるくて動かすことが億劫になり、魂は濁って見通しが悪くなってしまいます。
　もみの葉とみかん皮は、停滞したエネルギーを再び巡らせていき、魂の活性化をクリアにしてくれます。サトウキビ葉は胃腸を整えることで循環力そのものをパワーアップさせます。ウーロン茶の心地いい香りは、自分の内側に意識を向ける手助けをしてくれます。年間で最もエネルギーが降り注ぎ、魂を意識できる夏。そんな暑い日こそお茶の時間を大切に。どうぞみなさま、毎日のお茶の時間を大切に。そしてお楽しみください。
 
 ブレンド素材
 
・烏龍茶
　オーガニック　宮崎県五ヶ瀬町産    
 
・もみの葉
　天然素材　　宮崎県延岡市産

・サトウキビ葉
　自然栽培　沖縄県石垣市産　　  　　
 
・みかん皮
　自然栽培　　宮崎県日南市産